相談の背景
金属部品の製造工場を経営しています。
後継者がいないため廃業・清算を考えていますが、機械設備の撤去や工場建物の解体に思ったより費用が掛かることが判明しました。
目立った資産は土地のみで借入はありません。廃業・清算を考えていたため事業は縮小しており、年間売上高1億円以下(最盛期は売上高5億円)で社長夫婦と年輩社員数名の小規模経営です。
質問
廃業・清算に大きな費用が発生することは避けたいのですが、工場は大きく売上が小さい会社の売却は可能でしょうか?
回答
工場は大きく、売上が小さい会社でも売却は可能と考えます。
最盛期の売上が現在の5倍以上の5億円ですから、かなり大きな工場と設備を保有しているものと推察されます。
そのため、機械設備の撤去や工場建物の解体に数百万円単位の費用が掛かるのでしょう。
意外に思われるかもしれませんが、既に工場として使われている物件を工場や倉庫として利用したいというニーズは多くあります。
中古物件の方が新築より少ない投資で済むこともありますが、工場や倉庫の新築は騒音や排水の問題で近隣住民の反対も多く、新築自体が難しいという事情もあります。
売上を拡大している近隣エリアの同業者、自社と取引のある隣接業種、倉庫などの転用ニーズを持っていそうな近隣業者などがM&Aの会社売却候補先となりそうです。
また、本件は資産の大半が土地・建物の不動産ですので、近隣の不動産業者や金融機関で情報が取得できる工場・倉庫の購入希望先も売却候補先となる可能性が高そうです。